目の病気
白内障
人の目の中で、カメラのレンズに相当する部分が水晶体です。水晶体は、透明なたんぱく質と水分から構成され、正常な水晶体は透明なのですが、いろいろな原因で、この中にあるたんばく質が変性し、黄白色または白色に濁ってしまうことがあります。
水晶体が濁ってくると、光がうまく通らなくなったり、光が乱反射して網膜に鮮明な像が結べなくなります。このような目の状態を白内障といいます。
症状
ものがかすんで見える、今まで何とも無かった程度の陽射しでもまぶしい、物が二重に見える、といった症状があれば白内障の可能性があります。
また、進行してくると、視力低下も起こります。
原因
白内障の主な原因は、加齢によるもので、45歳以上で発症することが多く、80才以上の高齢者になると、ほとんどの人に何らかの症状がみられます。
加齢以外で白内障になる原因としては、以下のようなものがあり、この場合は年齢に関係なく若い人でも白内障になることがあります。
- 先天性
- アトピー性皮膚炎の合併症
- ステロイド系の薬による副作用
- 糖尿病などの病気によるもの
- 目の外傷
- 風疹による胎内感染
- 放射線被曝
- ぶどう膜炎などの目の病気の合併症
治療
日常生活にそれほど支障がない程度であれば、点眼薬により、白内障の進行を遅らせることができます。ただ、この点眼薬は、水晶体が濁るスピードを遅くするだけのもので、白内障の症状を改善できるのものではありません。
日常生活に支障をきたすようになってきた場合は、手術をする必要があります。手術は、濁った水晶体を超音波で除去し、人工の眼内レンズを目に挿入するという方法になります。